1粒1粒に愛情を込めて育てる由利のミニトマト 由利本荘市
本荘・由利地区は秋田県の南西部に位置し、東に出羽山地、西に日本海、南に鳥海山を擁し、その海と山がもたらす穏やかな気候風土の中で、稲、野菜、花き、畜産物など、多彩な産物が育まれています。
古くから米どころとして知られておりますが、近年は気候条件を生かして、野菜(アスパラガス、ミニトマト、ネギ)や花き(りんどう、小菊)など園芸品目の生産が盛んになっています。
由利地域では、初心者でも取り組める品目として、ミニトマトに着目し昭和62年頃からハウス栽培が行われています。その後、栽培技術の統一とともに地域全体に広がり、平成8年には栽培面積が12haまで拡大しました。
ほ場には、「土づくり」を合言葉に管内の堆肥センターで製造される良質な堆肥を投入しています。また、共同選果体制により市場や生産者が求める規格やバラ出荷等にも対応しながら高品質なミニトマトを生産しています。近年は、生産者の高齢化等により栽培面積が減少していますが、30年ものベテラン生産者など、約130戸の生産者が1粒1粒に愛情を込めて育てています。
第1回 愛情込めて育てます
JA育苗センターで、苗づくり
ミニトマトの苗は、JA育苗センターで播種してから約50日間、大事に育てられます。苗作りをJAに委託することで、農家の春作業が省力化されます。
定植は愛情を込めて!
一番早い定植は、4月中旬頃から始まります。1株1株大事に植えて、順調に生育することを願います。
草丈がぐぐっと伸びてきました
5~6月になって気温が上がり始めると、草丈がぐぐっと伸びてきます。草丈が伸びたら、倒れないよう、横に紐を張り、専用テープで茎を固定します。
黄色く、可愛い花が咲きました
小さく黄色い花が咲きました。ミニトマトは、1花房当たり3~5花ずつ咲き、最終的に15~25個の小さな実が沢山つきます。
※「花房」とは
房のようになった花の集まりのこと。
定植後、約1ヶ月たちました
ミニトマトの草丈が長くなってきました。トマトより生育が早く、草丈は5~6m近くになります。そのため、斜めに誘引するのが一般的です。
※「誘引」とは
ツルや茎を支柱に結びつけ、生長の方向や草姿のバランスなどを調節すること。
第2回 1粒1粒に愛情を込めて収穫します
嬉しい!収穫が始まりました
4月下旬に定植すると、6月20日頃から収穫が始まります。花が咲いた順番に果実が赤くなります。生産者は、1粒1粒収穫します。
共同選果で粒揃いのミニトマト
大規模農家などは、コンテナに収穫してJAの青果物基幹出荷所に出荷します。共同選果により、粒の規格や品質が揃います。農家はパック詰め作業が省力化され、栽培管理に集中できます。
※「共同選果」とは
農家から集めた青果物等を、規格ごとに選別したり、包装したりする作業を共同で行うこと。
赤い宝石のようです!
赤いミニトマトがコンテナ一杯で、赤い宝石のようです。海と山に囲まれ、適度な温度差があり、太陽の光をたっぷり浴びた由利のミニトマトは、市場や消費者からも好評です。6月中旬から11月上旬まで出荷されます。
愛情を込めて育てるミニトマト部会の皆さん
毎年、講習会を行い、会員の技術のレベルアップを図っています。土づくりにこだわり、愛情を込めた由利産ミニトマトです。消費者の皆さんに喜ばれるよう今後も頑張ります!
取材地区:JA秋田しんせい 青果物連絡協議会ミニトマト部会
お問合せ
お問合せ先 | 秋田県由利地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興チーム |
住所 | 〒015-8515 秋田県由利本荘市水林366番地 |
電話番号 | 0184-22-7551 |
FAX番号 | 0184-22-6974 |