農業 大仙市 仙北市 美郷町

ブルーベリーは、優れた機能性などが注目され、20年程前から国内で生産が急増しています。
秋田県での生産はまだ少ないのですが(平成21年産特産果樹動態調査:全国計954.4ha、秋田県18.9ha)、近年、仙北地域で産地化に向けた意欲的な取組が行われていますので紹介します。
仙北地域では、平成20年に「みずほの里ネットワーク協議会」が設立され、奥羽山麓大規模農道(みずほの里ロード)沿いの水田転換地等にブルーベリーを植栽することで、地域活性化を図る取組が進んでいます。また、既存りんご農家が果樹複合化の手段としてブルーベリーを導入する事例も多く見られ、JA秋田おばこではブルーベリー部会の設立に向けて準備を進めています。

このような中、日本ブルーベリー協会・第17回全国産地シンポジウム「2012ブルーベリーin秋田with東北」が、仙北市を主会場に平成24年6月29、30日の2日間開催されることになりました。「消費者と生産者の絆で東北農業の復興を!!」をテーマに、ブルーベリーで東北農業を元気にしようと頑張っています。本記事では、シンポジウムへの取り組みやブルーベリーの生育状況などをお伝えします。

第1回 ブルーベリーで東北農業の復興を!!

産地シンポジウム実行委員会の様子

「2012ブルーベリーin秋田with東北」開催まで残りあとわずか。500名以上が参加する大きなイベントだけに、実行委員も真剣です。

剪定講習会の様子

4月15日、岩手大学から横田名誉教授をお招きして、剪定講習会を行いました。大粒で甘い果実を安定して収穫するには剪定が重要です。

ブルーベリー園は花盛りです

ゴールデンウィーク後半から、ブルーベリーの花が咲きはじめました。

樹の開花状況

5月中旬ころには、多くの品種が満開になりました。

開花の状況~かわいい花です

ブルーベリーの花は、スズランに似た釣り鐘形の可愛い花です。花弁は、白いものや、やや紅色のものなどがあります。

第2回 日本ブルーベリー協会・第17回全国産地シンポジウム「2012ブルーベリーin秋田with東北」を開催

1日目の会場「たざわこ芸術村・わらび劇場」

1日目(6月29日)の会場は、たざわこ芸術村(仙北市)です。
大会スローガンが「消費者と生産者の絆で東北農業の復興を!」ということで、シンポジウムでは、ミュージカル「アテルイ」(東北のために闘った蝦夷(えみし)の英雄)の観劇も行われました。

「たざわこ芸術村・小劇場」

わらび劇場に隣接する小劇場です。
ここでは、仙北でブルベリー生産に取り組む「みずほの里いきいきネット協議会」の活動紹介や、ブルーベリー関連製品等の出店が行われました。

「わらび劇場」内の様子

参加者は約500名(県外約300名)で、わらび劇場がいっぱいになりました。

高橋実行委員長のあいさつ

高橋実行委員長は、「みずほの里いきいきネット協議会」の会長でもあり、ブルーベリー生産者です。大勢の方の前で、緊張気味のようでした。

横田先生(岩手大学名誉教授)の基調講演

「東北からブルーベリーに愛をこめて」と題して、岩手大学名誉教授横田先生が講演を行いました。
ブルーベリーを日本の主要果樹の一つに成長させようとする先生の熱意が伝わってきました。

各生産者等からの事例報告

岩手、福島、宮城、秋田の各県代表者が事例報告を行いました。
震災の風評被害に負けず、全国の生産者が互いに励ましあい消費者との絆を深めていこうという趣旨の報告がなされました。

エコニコ農園(仙北市)

2日目は3園地を産地見学しまた。エコニコ農園はたざわこ芸術村の中にあります。

園内での横田先生による説明会(エコニコ農園)

エコニコ農園は開園時から横田先生のご指導を受けており、この日も栽培管理について丁寧なご説明をいただきました。

早生種が色づき始めました

エコニコ農園では、「ウェイマウス」などの早生種が色付きはじめていました。
丁寧な剪定作業が行われたこともあり、日当たりが良く、大きな果実がなっていました。

「惣行ブルーベリーの会」共同経営園(大仙市)での説明の様子

奥羽山荘近くにある共同経営園では、平成21年に植栽されました。
もとが水田であったために水はけが悪かったのですが、植栽時に排水を良くする整備をしたことで、順調に生育していました。

黒川氏園(美郷町)

奥羽山荘近くにある共同経営園では、平成21年に植栽されました。
もとが水田であったために水はけが悪かったのですが、植栽時に排水を良くする整備をしたことで、順調に生育していました。

ブルーベリーの収穫が始まりました

7月上旬からブルーベリーの収穫が始まりましたが、仙北地域は新しい産地で樹が若く、生産量がまだ少ない状況です。

このシンポジウムを契機に、生産者や関係者が一体となって、より良いブルーベリー産地を目指していきますので、今後もよろしくお願いいたします。

第3回 魅力あふれるブルーベリーの収穫

7月中・下旬はブルーベリーの収穫最盛期です。収穫は8月上旬頃まで続きます。
(写真:仙北市エコニコ農園)

着果している果実の様子

果実は一度に熟さないため、1本の樹の収穫期間は3~4週間と長くなります。

園児にも大好評!ブルーべリーの摘み取り①

JA秋田おばこブルーベリー部会長の門脇さんの園地で、地元の幼稚園児が摘み取り体験を行うということで、おじゃましました。

園児にも大好評!ブルーベリーの摘み取り②

ブルーベリーは樹が低く、病害虫に強いです(だから農薬をあまり使いません)。
また、果実は小さくてまるごと食べられ、体に良い成分も含んでいます。
このため、小さなお子様にも安心して摘み取りを楽しんでもらうことができます。

手作りジャムを作ろう①

生でもおいしいですが、ブルーベリーにはおいしい加工食品もたくさんあります。

JA秋田おばこ産のブルーベリー(写真は100g入り)を使って、おいしくて簡単にできるジャムをつくってみましたので、ご紹介します。

手作りジャムを作ろう②

ジャムは鍋でも簡単にできますが、今回は電子レンジを使ってみます。
まず、ブルーベリー100gに対して白砂糖50g位入れます(なお、砂糖の量はお好みで加減します。また、砂糖に代えてハチミツもグットです)。

手作りジャムを作ろう③

加熱するとブルーベリーが破裂し、果汁が容器からあふれるので、蓋付きの電子レンジ用容器が向いています。
加熱時間は1分30秒位ですが、ブルーベリーの量や電子レンジの出力によって違いますので、様子を見ながら加熱してください。

手作りジャムを作ろう④

このジャムは果汁たっぷりで果肉が残っており、フレッシュで贅沢な味わいです。ヨーグルトやアイスなどにかけるとすごくおいしいです。
なお、ブルーベリーの生果は冷凍保存できますので、旬の時にたくさん購入して冷凍しておき、必要に応じて使えますので便利です。

「ブルーベリーin秋田with東北」へのご協力に感謝します

7月27日、「ブルーベリーin秋田with東北」実行委員会の反省会が行われました。全国各地から多くの方に参加していただき、有益なシンポジウムを開催できたことに対して、たいへん感謝しております。

秋田県仙北地域は、ブルーベリーの後発産地ですが、今後、ブルーベリーの魅力をより多くの方々に発信していきたいと思っています。

第4回 ブルーベリーの紅葉

ブル-ベリー園の紅葉

ブルーベリーは果実だけでなく、紅葉も楽しめます。

今年は、秋の気温が高いこともあり紅葉が遅れていましたが、11月になって鮮やかな色になってきました。

樹による色合いの違い

品種によって紅葉の色合いが違います。この品種は赤っぽいです。

この品種は、黄色の葉も含まれています。

品種によっては、やや暗めの赤色のものや、あまり紅葉しないものもあります。

ブルーベリーの紅葉

近づいて樹の葉を見てみると、かなり色づいているのがわかります。

冬囲いの風景

紅葉の時期になると、雪国の秋田では樹の冬囲いも始まります。

冬囲い

幼木は、雪で枝が折れやすいので、板木なども使ってしっかりと囲います。

大きな樹では、枝を縄で結ぶなどして冬囲いをします。

ブルーベリーの落葉

紅葉とともに落葉も始まっています。地面には、落ち葉が敷き詰められています。
ブルーベリーは、落葉後、休眠期と呼ばれる眠りにつき、厳しい冬を耐えるのです。

ブルーベリーの花芽

落葉した枝を見てみると、芽がしっかりと付いているのがわかります。
先端の大きな芽は、花芽です。来年にむけて、樹は着々と準備をしているのです。

取材協力:ブルーベリーin秋田with東北 実行委員会、園地

お問合せ

お問合せ先秋田県仙北地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興班
住所〒014-0062 秋田県大仙市上栄町13番62号
電話番号0187-63-6111
FAX番号0187-63-6104

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