
早春の旬 羽後町の特産野菜「ふくたち」
県南地域で昔から食されてきた「ふくたち」。県南地域では馴染み深い野菜で、春の訪れを告げる野菜として親しまれています。収穫時期は2月下旬から4月上旬までの約1カ月間と短く、幻の野菜ともいわれています。
「ふくたち」はハクサイの種から栽培します。夏に種をまいて降雪前に収穫するハクサイに対し、「ふくたち」は秋に種をまき、越冬させて収穫します。成長した苗は寒気にさらされると花芽を形成し、芯を伸ばす「とう立ち」を始めます。この状態で収穫したものは寒締めの効果もあり、特に甘みが強いものとなります。ハクサイとは姿形も異なり、味も全くの別物です。
JAうご新成園芸組合では、13戸の組合員がハウスで栽培しています。中には「とう立ち」させないものも流通していますが、同組合では2014年に「ひばり野ふくたち」を商標登録し、きちんと「とう立ち」させた、甘味の強い、こだわりのふくたちをお届けしています。今年は約15tの出荷を見込んでおり、横手市と秋田市の青果卸2社へ出荷後、県内のスーパーで販売されます。
「ふくたち」は秋田県内限定&期間限定で出荷されます!
育苗期の「ふくたち」

播種1カ月後、定植前の様子です。
本葉が3~4枚程度開いた後、株間25㎝間隔で丁寧に植え付けます。
定植後の様子①

定植2週間後の様子です。活着が進み、順調に葉数が増えてきています。
定植後の様子②

定植後2カ月後の様子です。
老化して黄色くなった葉は病害発生の原因となるため、随時摘み取ります。
まもなく収穫

定植後3カ月後の様子です。
花芽が見え始め、まもなく収穫を迎えます。
収穫期のハウスの様子

1mを超える積雪の中、「ふくたち」が栽培されています。
今年は氷点下15℃を下回る日もあり、雪国の厳しさが垣間見えます。
収穫前のほ場巡回

収穫の時期が近づくと、部会員全員でほ場を巡回します。
今年の出来映えについて、侃々諤々と議論が繰り広げられます。
これぞ、とう立ち!

花が咲き始めた花蕾と茎の部分の様子です。寒気にさらされ、甘さがぎゅっと凝縮しています。
とう立ちとは
気温や日長などにより、花をつけた茎が伸びだすこと
自慢のとう立ち印!

とう立ちのシールがおいしさとこだわりの証。
今年も丹精こめて栽培された「ふくたち」が出荷されます。
試食販売で認知度向上!

毎年、秋田市内のスーパーで、試食販売のキャンペーンが行われています。
レシピ集の配布と併せて「ふくたち」の魅力を発信しています。
ノーザンハピネッツを応援!

地元スポーツチームとのタイアップ活動です。
「JAのうまいもんみ~つけた!」のコーナーで美味しい食べ方と商品を紹介したほか、観客の皆さんにふくたちが無償配布されました。
県内のスーパーで販売されています!
県内の「いとく」、「マックスバリュー」、「グランマート」等で販売されています。シーズンは2月下旬から4月上旬と短いですが、秋田の春を告げる旬の風味を是非ご賞味ください。
お問合せ
お問合せ先 | 秋田県雄勝地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興チーム |
住所 | 〒012-0857 秋田県湯沢市千石町二丁目1番10号 |
電話番号 | 0183-73-5180 |
FAX番号 | 0183-72-6897 |
取材協力:JAうご 新成園芸組合