にかほ地域のカナカブ 県南:由利地域(にかほ市)
由利地域の伝統野菜“カナカブ”は、かつては焼畑で栽培されていたことから「火野カブ(カノカブ)」とも言われ、にかほ地域では今なお焼畑にこだわった栽培が行われています。
しかし、年々栽培面積が減少してきているため、百彩館利用者協議会(以下、百彩館)では栽培(焼畑農法)とカナカブ漬の継承・普及に取り組み面積拡大を図るとともに、「百彩館焼畑火野カブ漬」(商標登録取得)として商品化しました。地域限定、季節限定の幻の“焼畑カナカブ漬”は、地元内外で話題を呼び、地域活性化に貢献しています。
第1回 収穫と加工
焼き畑の様子
百彩館のカナカブは昔ながらの焼畑で栽培されます。焼畑により雑草や病害虫が駆除され、灰は肥料として利用されます。
収穫時期の様子
焼き畑の斜面いっぱいにカナカブが生育し収穫期を迎えています。
収穫時期を迎えたカナカブの様子
カナカブは播種日が同じでも生育に差があるので収穫はカブが15センチ位まで大きくなったもの(写真右)から順に収穫します。
収穫作業の様子
収穫調整、選別の様子
収穫はカブの葉をかきわけて大きさを確認しながらの作業となるため大変な作業です。
収穫したカナカブは、その場ですぐに葉を取り除きます。カブに害虫等の被害ないかどうか丁寧に確認します。
洗浄の様子
カナカブは収穫当日に加工所に運搬され洗浄作業に入ります。土やひげ根を取り除くため、数回に分けて丁寧にたわしがけします。
洗浄後のカナカブ
にかほ地区のカナカブは全体が白くパリッとした食感と辛みが特徴です。この特徴を活かすため皮を剥かずに漬け作業に入ります。
漬け作業1日目の様子
収穫した圃場毎にカナカブの重量を量り、重さに応じた砂糖、塩、酢を加え、重しをします。水は加えません。
漬け作業2日目の様子
1日後にはカナカブからかなりの水分が浸出します。樽の上下で調味材料の濃度差が生じるので、出来上がりの味を均一にするために、毎朝樽の中をかき混ぜます。
様子
約2週間漬け込んだ後、パック詰めして出来上がりです。百彩館では「百彩館焼畑火野カブ漬」の商標を登録し、販売の拡大につなげています。
由利地域では10月29日から11月21日まで、「由利の伝統野菜フェア」を開催しました。
カナカブ漬けは、百彩館の他にも各直売所で地域のカナカブ漬けが販売されていますので、是非ご賞味ください。
取材地区:百彩館利用者協議会
百彩館利用者協議会
住所 | にかほ市平沢字宮田37-1 |
電話番号 | 0184-44-8641 |
お問合せ
お問合せ先 | 秋田県由利地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興チーム |
住所 | 〒015-8515 秋田県由利本荘市水林366番地 |
電話番号 | 0184-22-7551 |
FAX番号 | 0184-22-6974 |