「鳥海山木のおもちゃ美術館」オープン
由利本荘市では、子供の頃から木に対する親しみや、木の文化への理解を深める「木育」を推進するため、国の登録有形文化財に指定されている旧鮎川小学校を活用し、「鳥海山木のおもちゃ美術館」を7月1日にオープンしました。
同館でメインとなるのは、体育館を改修した「もりのあそびば」。ほとんどの遊具に秋田県産材を使用し、中央には「ちょうかいタワー」がそびえたちます。また、その周りにはエンジュの木々が取り囲み、森の中をイメージさせます。
この美術館は大人も子供と一緒に様々なおもちゃを楽しめる「多世代交流・木育美術館」です。また、由利高原鉄道株式会社で運行する鳥海おもちゃ列車「なかよしこよし」と鮎川駅の「こどもまちあいしつ」も木のおもちゃをコンセプトに改装されています。是非利用してみてください。
「鳥海山木のおもちゃ美術館」について
旧鮎川小学校
旧鮎川小学校は、明治末期から大正期の東北日本海側の建築形式を引き継いだ昭和20年代の稀少な木造校舎で、国の登録有形文化財となっています。平成16年に廃校になった後も、地元の人々により大切に保存されてきました。
ちょうかいタワー
高さ約5メートルの「ちょうかいタワー」です。上に上がると様々な木のおもちゃで遊ぶことができる26室の「あそびのこべや」で楽しめます。
あそびのこべや
ちょうかいタワーに上がると「あそびのこべや」があります。昔ながらのけん玉やごっこ遊びができる小さな空間です。
木のどんぐりプール
「ちょうかいタワー」の2階から滑り台で降りると、そこは「木のどんぐりプール」です。このどんぐりは地元産のケヤキ、イタヤカエデ等で作られています。
キッチンカフェkino
地元産の米をかまどで炊いて作ったおにぎりやうどんなどを食べることができます。また、スイーツやコーヒー、ハーブティーもあり、ちょっとした休憩に利用できます。
kinoの壁には、地元の齊藤建具店製作の、鳥海山麓を走る列車をデザインした大きな組子(くみこ)が飾られています。一見の価値ありです。
組子(くみこ)とは
釘を使わずに木を組み付ける技術のこと。 細くひき割った木に溝・穴・ホゾ加工を施しカンナやノコギリ、ノミ等で調節しながら1本1本組付けます。
由利高原鉄道 おもちゃ列車(内部)
羽後本荘駅と矢島駅間を1日2往復(H30.9.3現在)しています。
列車内部では木のおもちゃで遊べるほか、木をふんだんに使用した内装となっています。
由利高原鉄道 鮎川駅待合室
「木のおもちゃ美術館」最寄りの鮎川駅には、駐輪場を改修した「こどもまちあいしつ」があります。ここは美術館へのシャトルバスの発着場となっています。
由利本荘市の取組
由利本荘市では、子育てに地元の木材を積極的に活用し、子どもたちに木の温もりを感じながら豊かに成長してもらうことを目指して、平成29年2月に県内の自治体としては初となる「ウッドスタート宣言」を行いました。
主な取組の一つとして、市内の木工職人が地元産の木材を使って「木のおもちゃ」を作り、誕生した赤ちゃんに贈る「誕生祝い品事業」を開始しています。
この宣言により、木材利用の普及啓発だけでなく、木材の地産地消や、木製品を加工する地場産業の育成・発展も期待されており、その中でも目玉となるのが「鳥海山木のおもちゃ美術館」です。
取材協力:特定非営利活動法人 由利本荘木育推進協議会、株式会社由利高原鉄道
お問合せ
お問合せ先 | 秋田県由利地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興チーム |
住所 | 〒015-8515 秋田県由利本荘市水林366番地 |
電話番号 | 0184-22-7551 |
FAX番号 | 0184-22-6974 |