農業 能代市

能代市常盤本郷地区の水田は、昭和29年に10a区画に整備されましたが、農道は狭小で通作及び農産物運搬に支障を来しており、さらに用排水路は土水路のため法面崩落及び漏水が多く維持管理に多大な労力を費やしている状況となっております。また、地下水位が高く畑作物の栽培が困難な状況となっていました。

こうしたことから、平成18年度から国の補助事業の「経営体育成基盤整備事業」を活用し81.5haの区画を大型化すると共に農道・用排水路の整備・地下水位を低下させる暗渠排水を実施しています。

この事業により、田畑複合経営が可能となり大規模経営農家や農事組合法人に農地を集積し、農業経営の大型化・低コスト化を推進しております。

今年は6月から来年5月まで29haの整備を予定しておりますので、大区画ほ場ができあがるまでを、5回シリーズでお伝えします。

第1回 準備作業

着手前全景(6月2日撮影)

区割測量(6月6日撮影)

区割測量により、計画の区画、道路・水路幅等を現地に杭を設置する区割測量を初めに行います。これを基本に工事が実施されます。

仮設排水路の設置(6月6日撮影)

区割測量実施後、本工事にさきがけて、地下水の低下や雨水の排水をスムーズに行い土が乾燥した状態で工事ができるよう、仮設排水路を設置します。

第2回 耕作土の確保

耕作土のはぎ取り(6月10日撮影)

大区画ほ場で必要な表土(耕作土)のはぎ取りを実施しています。

使用している機械は21t湿地ブルドーザです。

耕作土の集積(6月10日撮影)

営農上必要な耕作土を確保します。(1ha分の表土を集積)

基盤の整地後に、ほ場に戻すため一時集積します。

水田基盤の整地(6月13日撮影)

1haの大区画水田1枚ごとに基盤の切り盛りを実施します。

使用している機械は21t湿地ブルドーザです。

水田基盤の整地仕上げ(6月25日撮影)

ブルドーザにレーザ測定器が付いており、自動で基盤の高低差を調節しながら整地仕上げするようになっています。(左にあるのがレーザを反射させる機器)

高低差は ±5cmで仕上がるようになっています。

レーザー測定機(6月25日撮影)

ブルドーザ内に付いているレーザ測定器です。

基盤整地完了(6月25日撮影)

基盤整地が完了しました。この上に集積している耕作土を戻すことになります。(写真の奥に耕作土を集積)

農道用土の集積完了(6月26日撮影)

基盤の整地と同時に農道設置位置に用土の集積を実施しました。
(写真中央が農道)

第3回 大区画ほ場の整備

表土の埋め戻し(6月26日撮影)

一時集積していた表土(耕作土)を基盤の整地後に、ほ場に戻します。

敷き均し厚さは15cm以上としています。

表土の埋め戻し完了(7月30日撮影)

表土の敷き均しが完了し、8月中旬以降に地力増進作物であるエン麦をは種の予定です。

支線用水路の設置(7月30日撮影)

大区画ほ場に用水を供給する支線用水路(幅70cm、深さ44cm)を県道能代二ツ井線脇 へ設置しています。

小用水路の設置(7月30日撮影)

支線用水路から各水田に用水を分配するため小用水路(幅60~35cm、深さ38~24cm) を農道の両脇へ設置しています。

排水路の設置(7月30日撮影)

各水田の排水及び地下水位の低下を目的に排水路(幅40cm、深さ50cm)を設置しています。

水路底は田面から約100cm低くなっています。

第4回 水路の整備

支線用水路の完成(11月12日撮影)

大区画ほ場に用水を供給する支線用水路が、県道能代二ツ井線脇に完成しました(幅70cm、深さ44cm)。

小用水路の完成(11月12日撮影)

支線用水路から各水田に用水を分配するため、小用水路が作られました(幅35~60cm、深さ24~38cm)。

用水取水口(11月12日撮影)

取水口を板で調節し、小用水路から各水田へ用水を供給します。

排水路の完成(11月12日撮影)

各水田の排水や地下水位の低下を目的に排水路(幅40cm、深さ50cm)が作られました。水路底は田面から約100cm低くなっています。

田面排水口(11月12日撮影)

田面排水口を板で調節し、各水田の排水を排水路へ流します。

第5回 作付け準備OK

大区画ほ場の整地仕上げ(4月14日撮影)

レーザーブルドーザにより整地(高低差)は、±50mm以内で仕上

大区画ほ場の耕起(5月1日撮影)

大区画ほ場の耕起作業

耕起後の取水状況(5月8日撮影)

大区画ほ場の耕起作業終了後の取水状況

代かき作業(5月8日撮影)

大区画ほ場の代かき作業状況

代かき作業終了の大区画ほ場(5月11日撮影)

大区画ほ場の代掻き作業終了

育苗栽培による移植(田植え)作業は5月14日~5月24日頃

大区画ほ場での直播き栽培は、ほ場の均平が重要

取材協力:能代市常盤本郷地区 さん

お問合せ先

お問合せ先秋田県山本地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興班
住所〒016-0815 秋田県能代市御指南町1番10号
電話番号0185-52-2161
FAX番号0185-54-8001

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