林業 八峰町

平成20年度からスタートした水と緑の森づくり税により、県では、森林ボランティア団体が行う活動や森づくりに関して県民からご提案いただいた活動などに対して支援を行っており、これにより県民全体で支える森林づくりを推進しているところです。

ここでは、本年度、能代・山本管内で行われたこうした活動の状況をご紹介しますが、これにより、県民の皆様からいただいた税がどのように活用されているかをお伝えすると共に、こうした活動を参考として、当地域のみならず県民による森づくり活動が県内全域で活発に展開されることに役立つものと考えております。

第1回 きのこ植菌体験教室の開催

キノコ植菌体験教室の日程等を説明

八峰町が主催のきのこ植菌体験教室は、4月11日(土曜日)、同町の八森ぶなっこランドで開催されました。この体験教室は、水と緑の森づくり税事業のソフト事業である森林環境学習活動支援事業を活用しております。

原木への穴あけ作業

最初に、電気ドリルでホダ木に穴をあける作業を行います。ホダ木の長さは1m程度ですが、穴の数は1本当たり35~40個位となります。

当日は、300本の原木に植菌しました。

参加者による植菌作業

参加者は49名でしたが、秋田市など遠くから来た方もおられました。植菌したキノコの種類は、シイタケとナメコの2種類です。

木づちを使って穴に駒菌を打ち込みます。

植菌の終わった木の運搬

植菌の終わった木を参加者全員で運搬しました。

キノコの菌は木の中で繁殖し、翌年の秋以降にキノコが出てきます。

昨年度植菌されたホダ木のプレゼント

植菌が終わったホダ木は、1年以上日陰などで管理しなければなりません。

参加者は、昨年度植菌したホダ木をそれぞれ1本づつプレゼントされました。

取材協力:八峰町

第2回 八森中学校の生徒によるブナ植樹

植樹会場に徒歩で移動する生徒達

八峰町立八森中学校では、9月30日、全校生徒106人でブナの植樹を行いました。この活動は、水と緑の森づくり税による森林環境学習活動支援事業を活用したもので、校舎から約500m離れた裏山の町有地が会場となりました。

川田校長のあいさつ

植樹に先立ち川田校長が「山の豊かな伏流水は地域の農業に恵みをもたらします。八峰町が未来も豊かであるよう願って植樹しましょう。」と生徒達を激励しました。

苗木を生徒達に配付

植栽するブナの苗木は、地元のNPO法人 白神ネイチャー協会が育て準備したものを使いました。

植え穴掘りに汗をかく生徒達

当日は、晴天に恵まれ気温も上昇。植栽する場所の地面は木の根が張りめぐっており、植え穴掘りは大変な作業で、汗をかいて頑張る生徒も見受けられました。

順調に進む植樹作業

苦労はしたものの、植樹作業は順調に進み、最後に支柱を設置しました。これは、植栽した翌年度から行われる下刈の際、ブナを誤って刈ってしまうのを防止するためのものです。

下刈とは

植栽木の成長を促進するため、植樹後の数年間、植栽木の周りの雑草木を刈り取る作業

植樹の取り組みは今後も継続

写真の手前の区域は昨年度植樹したものです。八森中学校の生徒によるブナ植樹の取り組みは今後も行われる予定であり、地域の自然環境の保全のみならず、子供達の心も育む活動となっております。

取材協力:八峰町

第3回 「2009ブナ植樹ボランティア」について

開会式の様子

NPO法人白神ネイチャー協会による「2009ブナ植樹ボランティア」のイベントが、森づくり税事業である森林ボランティア活動支援事業を活用し、10月4日、八峰町で開催されました。

当日は、県内外の家族連れなど約100人の参加がありましたが、写真は、同町が運営する森林学習館などがある「八森ぶなっこランド」地内の広場で行われた開会式の様子です。

参加者の表彰

白神ネイチャー協会は、1999年(平成11年)に設立されましたが、植樹活動は翌年の2000年(平成12年)から実施され、今年でちょうど10年目となりました。

開会式では、これを記念して、10年間継続して参加された方々を表彰する催しが行われました。

植樹方法の説明

植樹に先立ち、同協会の担当者から植樹の方法について説明がありました。

植樹の際に設置する支柱は、翌年から行われる「下刈り」作業の際、誤って植栽木を傷付けることを防止する役割もあるとのことでした。

※下刈り
植栽木の成長を促進するため、植樹後の数年間、植栽木の周りの雑草木を刈り取る作業

植樹の状況

植樹は、八峰町八森のナメトコ沢地内の町有地で行われました。

小雨が降る天気でしたが、雨具を持参していなかった参加者は、ビニール袋を利用して簡易雨具を作るなど、各自が工夫を凝らして雨をしのいでおりました。

植樹が始まる頃には、雲の隙間から日が射すほどに天気も回復してきました。

白神ネイチャー協会の会員が事前に下草等を刈り払った区域で、参加者がくわで植穴を掘り、丁寧に苗木を植えました。

白神ネイチャー協会では、この10年間、毎年300から600本の広葉樹の苗木を植栽し、その面積は3ヘクタールにもなりました。

同協会では、この活動を今後も継続してゆくとのことでした。

白神ネイチャー協会について

白神ネイチャー協会は、1999年(平成11年)の5月に設立されましたが、2004年(平成16年)の12月にはNPO法人となり、2009年(平成21年)10月現在、正会員98名(個人94、団体4)、賛助会員12名(個人12)を有する団体です。

その活動内容は、白神山地と八森の自然についての調査研究とその保全に資する植樹活動を行うほか、自然保護活動や環境教育の普及、地域の活性化、自然型産業の確立など多岐に及んでおります。

これまで、協会では、八峰町八森地内にブナやミズナラ等を植樹してきましたが、これは、山地や河川流域の環境保全に留まらず、森林の連続性を高めることにより、動物の棲息環境も併せて保全しようとする「緑の回廊」の理念の元、これを日本海に達するまで延ばすのが目的とのことでした。

連絡先〒018-2632 秋田県山本郡八峰町八森字三十釜133-1(会長 工藤英美)
電話番号0185-70-4211
FAX番号0185-70-4214 

取材協力:NPO法人 白神ネイチャー協会

お問合せ先

お問合せ先秋田県山本地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興班
住所〒016-0815 秋田県能代市御指南町1番10号
電話番号0185-52-2161
FAX番号0185-54-8001

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