農業 潟上市 大潟村

秋田管内の大豆は、転換畑を中心に作付けされています。水田土壌に大豆を作付けする場合、排水性の改善はもっとも基本の技術で、なおかつ多大な労力を必要とする作業でもあります。

排水性の確保が大豆の収量品質に大きく影響するため、特に初期生育の確保を目的とした栽培方法が導入されてきています。大潟村では小畝立て栽培が、潟上市には小畝立て及び耕耘同時畝立て栽培の2つの技術が試験されています。

第1回 大豆300Aでいこう!

小畝立て播種準備

春のプラウ耕。耕盤下へ水の流れるルートを作ります。圃場の乾燥程度や、土壌条件によっては省略される方も居ます。

プラウ耕:土壌を反転させて下層土を表面にあげ、作土を下に返します。連作対策としても有効です。

小畝立て播種準備(均平作業)

プラウあとの土壌が十分乾燥してからバーチカルハローで耕起します。この後、レーザーレベラーで圃場の均平を取ります。種子の播種深度や畝の高さをそろえるために有効です。

小畝立て播種作業

小畝立ては播種時に10cm前後の畝を立てながら同時に播種する技術です。主にハローを改造して使いますがロータリに培土板をつけて利用する農家もあります。

小畝立て

播種が終わるとこんな感じです。種子の位置が高くなることで湿害を回避します。播種機によってはチゼルで畝間に溝を切って、さらに排水を良くします。

ここがキモ! 排水対策:明渠施工

300Aは、基本的な排水対策を取った上で、さらに湿害回避の手段を上乗せする技術です。いつもの排水対策は全部入れるのが大前提!です。

このほかの300A技術「耕耘同時畝立て播種」

耕耘同時畝立て播種作業風景

耕耘同時畝立て播種とは

畝立て、播種施肥を同時にすませようという技術です。小畝立てに比べて高い畝ができあがります。

耕耘同時畝立て播種

耕起されていない圃場に直接畝が立てられていきます。

このほかの300A技術「有芯部分耕」

芯部分耕播種部分のアップ

有芯部分耕とは

畝に不耕起状態で残す部分をつくり、そこに種を播種し、耕起した条間の土壌を盛り上げて畝に成形します。

大豆300Aって?

水田転換畑での排水対策を中心とした栽培技術で、単収300kg/10a、全量Aクラス(1等、2等)を目指しましょう、という目的で国の研究期間が開発した技術を中心に選定されています。それぞれの技術の効果は土壌条件等に大きく影響されるため、地域ごとに同等の効果があるとされている技術についても普及の対象とされています。

取材協力:大潟村・潟上市

お問合せ

お問合せ先秋田県秋田地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興班
住所〒010-0951 秋田県秋田市山王四丁目1番2号
電話番号018-860-3371
FAX番号018-860-3363

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