農業 由利本荘市

本県では、冷涼な気象条件と水田を十分に活用できる品目として「りんどう」に注目し、平成15年から生産振興に取り組んでいます。ゼロからのスタートでしたが、現在では販売額全国第2位にまで成長しています。

中でも、由利地域は、年々栽培面積が増加している勢いのある産地です。現在、作付面積は県内1位の19ha(H30年度実績)、販売額は県内1位の2億5千万円(H30年度実績)となっており、濃厚な花色や品質が市場で高く評価されています。

また、平成30年2月には「秋田鳥海りんどう」として地域団体商標に登録されており、今後も、生産者・JA・各市場が三位一体となった、ニーズに応える花づくりの拡大が期待されています。

第1回 間引き(整枝)作業が行われています

萌芽してきたりんどうの様子

りんどうのほ場です。春になると畝(うね)から次々に萌芽(ほうが)してきます。

萌芽(ほうが)とは

植物の種から芽が出てくることを言います。

間引き(整枝)前の様子

順調に茎が伸び、生い茂ってきました。しかし、このままでは茎が混みすぎていて窮屈です。

間引き(整枝)をします

茎の長さが15~20㎝の頃に、生育が良く、長さ・太さが揃った茎を「8本」残し、残りを折り取ります。
もったいないと思うかもしれませんが、高品質なりんどう生産には必要な作業です。

間引き(整枝)とは

1本1本の品質を良くするため、1株あたりの茎数を適正量に調整することを言います。
りんどうの場合、1株から10~20本の茎が伸びてくるため、これを8本程度に減らします。

間引き(整枝)後の様子

適正な本数に整理されてすっきり!

第2回 蕾が見えてきました!

ぐんぐん成長しています

りんどうのほ場です。5月の間引き作業(第1回にて紹介)が終わってから、ぐんぐんと茎が伸びてきました。
現在、120cm程度の長さにまで生長しています。

ネット上げ作業をしています

茎が伸びると、風などの影響を受けて折れたり曲がったりしやすくなります。このため、生長に合わせてネットを上に移動させ、しっかりと茎を支えます。

蕾が見えてきました!

蕾が見えてきました。生育は順調に進んできており、開花はもうすぐです。

ハウス栽培は出荷スタート!

ハウスの中で栽培されているりんどうは、露地よりも温度が高いため生長が早く、すでに出荷が始まっています。
露地栽培よりも、早い時期に花を楽しむことができます。

第3回 出荷が本格的に始まりました

収穫作業中です

蕾が膨らんで青く色づいてきたときが、収穫時期となります。作業はハサミ等を使わず、手で折り取って収穫します。

収穫したりんどうは調製作業へ

収穫したりんどうの不要な葉を取り除き、長さを揃え、決められた規格に調製します。これらの作業もすべて手作業で行われます。

調製されたりんどう

きれいに整えられたりんどうが箱に詰められました。あとは出荷を待つばかりです。

鮮度を保つ技術があります

箱詰めされたりんどうは、JAの花き集出荷施設に集められます。施設内に完備された真空予冷設備、大型冷蔵設備により、暑い時期でもりんどうの鮮度を保っています。

真空予冷(しんくうよれい)とは

水分を含むものは、気圧が大幅に下がると通常より低い温度で蒸発し、その時に気化熱を奪うことで温度が下がります。
この仕組みを利用して青果物を冷やし、鮮度を保つ技術が「真空予冷」で、短時間で均一に冷却できる効率的な鮮度保持技術として、青果物に広く活用されています。

大迫力の出荷トラック

ラッピングトラックで、全国各地の市場に出荷されます。
「秋田鳥海りんどう」、いよいよ出荷です!

第4回 お彼岸向けりんどうは出荷間近です!

収穫を待つりんどう

お盆と並んで、大きな需要期となるお彼岸向けのりんどうが、まもなく出荷開始となります。
蕾が膨らんで、濃い青に色づいてきました。

いろんなりんどうを紹介!

青色のイメージが強いりんどうですが、最近は、用途に応じて様々な色合いのりんどうが選ばれるようになっています。
おなじみのブルー系の品種は、お盆やお彼岸の定番です。

赤紫~ピンクのりんどうです。秋には深みのある濃いめのピンク色の需要が高まります。
ギフトやアレンジ用として好まれています。

花びらが大きく存在感のある純白のホワイト系も、根強い人気があります。
仏花からアレンジ用まで、幅広い場面で使用されます。

白地に薄い青色で、かすり状の模様が入るりんどうです。清涼感があり、お彼岸に人気の複色品種です。

花びらの先に白色の模様が入るりんどうです。蕾の時期から開花まで、長く花を楽しめるので、消費者や販売店から喜ばれます。
花びらが開くと、かわいらしい星形に見えます。
珍しい色合いで、主に敬老の日等のギフト用として人気があります。

取材協力:JA秋田しんせい 花き連絡協議会 リンドウ部会

お問合せ

お問合せ先秋田県由利地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興班
住所〒015-8515 秋田県由利本荘市水林366番地
電話番号0184-22-7551
FAX番号0184-22-6974

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