横手のすいか栽培録~農業法人による大規模栽培~
東西を山に囲まれた横手盆地は、昼夜の気温差が大きく、県内一のすいかの産地として知られています。
令和3年度は、153haですいかが栽培され、販売数量は44万箱、販売額は13億円にのぼります。
一方で、生産者の高齢化に伴い作付面積は減少傾向となっており、いかにして産地を維持するかが課題となっています。
今回の連載では、農事組合法人「外目ファーム」への取材を通して、消費者においしいすいかを届けるために努力する産地の様子を紹介します。
横手市平均の4倍以上に及ぶ大規模栽培に取り組む外目ファーム、その熟練した栽培技術をご覧ください!
5月上旬・すいかの苗を定植します!
定植までの下準備が重要!
前年の秋に、プラソイラを使って土壌改良を行いました。
2本の大きな爪を土に差し込みながらトラクターでけん引して、大きな亀裂を作っていきます。
水が地下へ逃げやすくなってほ場の排水性が高まり、フカフカの良い土壌になります。
マルチを張ります!
土中の温度を高めるため、作物の株元を覆う透明マルチを張っていきます。
定植から10日以上前にはマルチを張り、あらかじめ地温を高めておくことがポイントです。
苗の消毒も欠かせません!
アブラムシやハダニ等の害虫が発生しないよう、定植前に、苗に農薬を散布しておくことも重要です。
いよいよすいかの定植です!
一定間隔ですいかを定植します。
作業を効率的に行うため、苗を運ぶ人と植える人で役割分担して進めます。
定植後はトンネル状にビニールを張り、苗を大事に育てていきます。
5月下旬・すいかの枝を整えます!
トンネルに穴を開けて・・・
ある程度生育が進んだ段階で、トンネルの所々に穴を開けていきます。
すいかは高温を好みますが、換気も良くして、快適な環境を整えます。
つるを整理して・・・
すいかの葉の脇から、つるが伸び始めます。
生育初期には主茎である親づるだけ残し、子づるは全て取っていきます。
再びつるを整理します
数日後には、また新しい子づるが伸びてきます。
今回はつるを同じ方向に向け、絡まないように整理していきます。
苗の様子は?
トンネルの中の様子です。
つるも整理され、すっきりしました。
6月上旬・トンネルを開放し生育を促します!
補助うねを作ります
すいかのつるをトンネルの外に伸ばすため、準備を行います。
すいかが地面に触れないよう、トンネルの両脇に「補助うね」としてビニールを張っていきます。
トンネルを開放していきます
すいかが成長してきたので、トンネルを真ん中から破って開放します。
開放後の様子
破ったトンネルは、マルチとして補助うねとトンネルの隙間に埋め、有効活用します。
つるを外側に出して固定します
子づるは外側に出して、風で動かないようヒモで簡単に固定します。
7月・実った果実を大切に育てていきます!
つるが伸びてきました
6月下旬には、すいかのつるが伸びてきました。
日照を効率よく受けれるよう、葉が生い茂っています。
目印の棒を立てて管理します
7月上旬には、小さい幼果も現れてきました。
管理がしやすくなるよう、同じサイズの幼果に目印の棒を立てていきます。
皿敷きをして品質向上!
7月中旬、ある程度の大きさまで生長したすいかは、透明な皿の上に置いていきます。
これにより果実にまんべんなく日が当たるようになり、形の良い高品質なすいかに育っていきます。
収穫直前の様子
7月下旬、約5㎏まで大きく育ちました。
収穫まであと少しです!
8月・収穫の時期を迎えました!
早朝から収穫を行います
8月、待ちに待った収穫の時期を迎えました。
早朝に軽トラックで畑に入り、収穫・運搬を行います。
多い時に一度に1,000個以上を収穫します。
玉磨機が登場!
選果場へ運搬したら、専用の玉磨機の出番です。
すいかの表面をよく磨いた後に重さを計量しています。
サイズごとに陳列
すいかの重量ごとに仕分けをして、きれいに陳列していきます。
いざ品質検査!
部会の検査員による品質検査を行います。
厳しく検査して、形や品質の整ったすいかのみが出荷を許可されます。
生産者シールを貼ります
出荷許可されたすいかには、ひとつひとつ手作業で生産者シールを貼っていきます。
箱詰めをして出荷準備完了!
最後に、専用のダンボールにすいかを箱詰めし、出荷準備が完了です。
集合写真をパシャリ!
外目ファームの皆さんと集合写真をパシャリ。
取材協力ありがとうございました!
取材協力:(農)外目ファーム
協力ありがとうございました!!m(_ _)m
お問合せ
お問合せ先 | 秋田県平鹿地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興班 |
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