農業 横手市

1 「山内いものこ」とは

「山内(さんない)いものこ」とは、秋田県横手市山内地域特産のブランドサトイモの名称です。親イモの周りにつく子イモや孫イモを指す「いものこ」を、その土地特有の土壌や気候で栽培したもので、柔らかさと独特の粘り、とろけるような食感が特徴です。
この「山内いものこ」を主役に、鶏肉や舞茸、きのこ、根菜などを入れた郷土料理が「いものこ汁」で、秋の味覚を楽しめる秋田の代表的な料理の一つです。

2 産地の概要

山内地域は秋田県の内陸南部、横手市の東側に位置する中山間地で、JR北上線と国道107号、秋田自動車道が横断しており、岩手県西和賀町に接しています。
サトイモの栽培は、JA秋田ふるさと山内いものこ部会として、33名の生産者で取り組んでおり、令和6年度は出荷量32.4t、販売額2,140万円となっています。品質を重視し「山内いものこ」は商標登録して差別化を図っています。
部会では土づくりと連作障害回避のため、堆肥の投入や田畑輪換などが行われ、有機栽培に取り組んでいる生産者もいます。

3 栽培の様子

4月に、育苗ハウスで種芋の芽出しを行います。

種芋から根と芽が出た頃が植え付けの適期になります。

ほ場の準備は、4月以降、堆肥や元肥を散布し、土が乾いてから耕起を行います。

その後、管理機を用いて畝立てとマルチ張りを行います。作業はバックしながら行います。マルチは雑草を防ぎ、地温も上がりやすいグリーンマルチを用います。

5月には、芽出しをした種芋を植え付けます。
植え穴を開ける作業と、種芋を置いて行く作業を2人で行います。

その後、マルチ穴を適度な大きさに広げながら種芋を植えていきます。最後に土を被せていきます。

6月には活着し、葉が展開してきます。
降雨が少なく高温が続く天候の場合には、畝間に水を流して、土壌の乾燥を防ぎ生育促進を図っています。

植え付けから1ヶ月もすると、畝間に雑草が生えてくるので、管理機で耕運して除草を行います。

7月の初めには、株元に手作業で追肥を行います。

追肥の後、土入れを行います。

7月の下旬頃には株が生長し、葉の枚数が増えくるので、マルチを取り除き、追肥と土寄せを行います。
追肥は背負動力散布機を用い、左右の両畝に同時に肥料を散布します。

その後、子イモの葉が隠れる程度の高さまで、管理機で土寄せを行います。
バックで作業を行い、耕運爪を逆回転させ、土を両側に飛ばすようにします。

4 収穫・出荷の様子

早生品種の「乙女」は、9月上旬には収穫適期を迎えます。「土垂」「善光寺」などは9月中旬以降に収穫適期になります。

収穫作業は、始めに茎を手作業で刈り取りします。

その後、掘取機を用いて株を掘り起こします。

掘り上げた株を逆さまに地面に落として、土をふるい落とします。

掘り上げた株には子イモ、孫イモがたくさん付いています。

ほ場にトラックを乗り入れ、掘り上げた株を積み込み、調製作業場所に持ち帰ります。

雨の当たらない場所で乾燥させた後、株から子イモ、孫イモを分離し、根を取り除きます。
作業では子イモ、孫イモを混ぜないように別々に管理し、販売に反映させます。
子イモはしっかりした歯ごたえのため、主に煮物に用いられます。孫イモは柔らかく「とろっと」した食感のため、いものこ汁に最適です。

計量して、規格別に袋詰めしていきます。

口止めテープで封をして箱詰めしていきます。

箱詰めされた製品は出荷所で検査員の品質検査を経て、市場に出荷されます。

「山内いものこ」はJA秋田ふるさとの袋入りで販売されます。横手市出身の漫画家、矢口高雄の「釣りキチ三平」が描かれた袋が目印になります。

5.いものこまつりの開催

横手市主催の第37回「いものこまつりin鶴ヶ池」が令和7年9月21日に横手市山内鶴ヶ池公園で開催されました。

まつりでは「いものこ汁」の販売や「全国いものこピラミッド競技大会」のほか、マジックショー、ものまねショー、ちびっこ魚つかみ取り大会など家族で楽しめる企画で盛り上がりました。

6 生産者から一言

 生産者の高齢化により、栽培面積が減少し生産量も少なくなっていますが、山内でしか出せない粘りと柔らかさを、ぜひ味わって下さい。

問い合わせ

お問合せ先秋田県平鹿地域振興局 農林部 農業振興普及課 企画・振興チーム
住所〒013-8502 秋田県横手市旭川一丁目3番41号
電話番号0182-32-9501
FAX番号0182-33-2352

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